疲労回復に効果的な方法は?

やはり最も効果的な回復方法は「休むこと」だが現代人はうまくできていないことがほとんど

現代人は疲労を蓄積させやすい環境で生きているといわれます。仕事や学業、家事・育児など毎日忙しい生活を送っている上に思うように休息をとれないためです。

 

日々の生活の中で知らず知らずのうちに疲労を蓄積させて体のポテンシャルを大幅に下げてしまっている方もいれば疲労が原因で健康を害してしまう方も。

 

問題なのは疲労は体力面だけでなく精神面にも影響を及ぼすことです。それだけに日ごろから効果的な疲労回復の方法を心がけて実践していきたいところ。

 

そんな疲労回復の効果的な方法の筆頭は「休むこと」です。当たり前のように思えますが現代人はこれがうまくできていないことが多いのです。

 

たとえば睡眠。休息の大前提ですが、理想的な睡眠環境のもとで生活できている方はどれぐらいいるでしょうか。

 

連日の夜更かしや不規則な睡眠環境で十分に休息を取れていない方はたくさんいるはずです。この睡眠に関しては十分な睡眠時間を確保することはもちろん、「睡眠の質」も重視されます。

 

深い眠りへと導き、睡眠サイクルをしっかり確保できるかどうか。就寝前まで脳を刺激するパソコンやスマホをやらないこと、カフェインやアルコールを避けること、心身ともにリラックスした状態で睡眠につくよう心がけること。

 

基本的な注意点を踏まえたうえで就寝環境を見直してみましょう。

疲れるからと言って運動をしないでいるとますます疲労が溜まりやすい体質に

それから運動。現代人がもっとも不足している疲労回復方法でしょう。それどころか「運動すると疲れる」と避けている方も多いはずです。

 

しかし実際には日ごろ運動の習慣がある人はかえって疲れにくくなります。

 

乳酸という疲労物質が運動によって排出されやすくなるほか、心臓が血液を代謝する効率がアップすることで身体的なストレスへの抵抗力が強くなるといった理由です。

 

慢性的に疲れがたまっている状態だからなるべく体を動かさないようにする、ではなく疲れがたまっているからこそ適度な運動で疲労回復を目指すようにしましょう。

 

あとはやはり食生活の充実が欠かせません。栄養バランスが偏った食事、ダイエット目的の食事制限、逆にアルコールも含めた暴飲暴食が疲れを蓄積しやすい環境を作ってしまっているケースも多いのです。

 

体内のエネルギー生成を促すビタミンB群やクエン酸、エネルギーの源になるアミノ酸などの成分をしっかり摂取するよう心がけながら食生活の改善を目指してみましょう。

 

ほかには入浴を大事な疲労回復の機会にすること、ストレッチやマッサージで血行とリンパの流れを改善し、筋肉をほぐすことなども効果的な方法です。

 

入浴はシャワーだけで済まさずにゆっくりと湯船に浸かるのがポイントです。就寝前にストレッチとマッサージを適切に行えば睡眠環境の改善にも役立つでしょう。

疲労回復に役立つクエン酸

クエン酸には損傷を受けた細胞を修復させる機能がある

疲労回復に役立つ成分のなかでも筆頭に挙げられるのがクエン酸です。すっぱい食べ物に含まれていることで有名なこの成分は体内で「クエン酸サイクル」と呼ばれる体のメカニズムを促し、疲労回復の効率をアップさせる働きがあるのです。

 

人間の体は食事などで栄養を摂取し、それをエネルギーに変換することで機能しています。

 

疲労を感じたときにもエネルギーを生成することで回復を促していくことになるのですが、クエン酸は疲労を回復した際のエネルギー生成に非常に重要な役割を担っています。

 

どうして人間の体は疲労を感じて蓄積していくのか、乳酸をはじめとしたさまざまな説がありますが、中でも有力視されているのが酸化ストレスによって細胞が損傷を受けてしまうという説です。

 

この損傷を受けてしまった細胞をいかにうまく修復できるかどうかが疲労を効率よく解消していけるかどうかに深くかかわってきます。

 

クエン酸はもともと疲労物質の乳酸の排出を促す成分としても有名ですが、こうした細胞の損傷を修復させるメカニズムにも非常に深いかかわりを持っていることが明らかになっています。

 

こうした疲労によって損傷を受けた細胞を修復する際には「アデノシン三リン酸(ATP)」と呼ばれるエネルギーが必要となるのですが、クエン酸を摂取することでこのエネルギーを生成するサイクルが活性化させるのです。

クエン酸が多く含まれている食物にはレモンや梅干しと言ったすっぱい食べ物が多い

ですから疲労が蓄積している場合にはたんぱく質やアミノ酸といったエネルギー源を摂取するだけでは不十分で、クエン酸も合わせて摂取することで体が自然と疲労を回復していく環境を整えることが大事になってくるわけです。

 

クエン酸はグレープフルーツやレモン、梅干、イチゴ、アセロラなどすっぱい食べものに多く含まれています。

 

甘いものが人気の現代では食べられる機会が少なくなっているだけに疲労回復には意識して摂取することが必要になるでしょう。サプリメントや健康ドリンクで摂取する方法もあります。

 

摂取する際のポイントとしては同じく体内でのエネルギー生成に関与するビタミンB群と一緒に摂取する、一度に大量に摂取するのではなく何度かに分けて摂取するといったポイントが挙げられます。

 

どうしても疲労がうまく抜けずに困っている、という方はクエン酸の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

適度な運動と組み合わせるとさらに効果が増すとも言われているのでお勧めです。運動の後に摂取する場合には炭水化物と合わせて摂取すると相乗効果が期待できるので試してみましょう。

疲労回復に役立つビタミン類

ビタミン類の中でもとくに疲労回復に重要な役割を担っているのがビタミンB群

疲労回復に欠かせないのがビタミン類です。そもそも現代人はビタミンの摂取量が不足していることから慢性的な疲労を招きやすいとも言われています。

 

アミノ酸やクエン酸といった疲労回復成分が広く知られ、サプリメントやドリンクなどで手軽に摂取できるようになっていますが、ビタミンを日々の生活の中でうまく取り入れていくという基本的な部分ができていないとそうした対策も十分な効果が得られない可能性があります。

 

ビタミン類の中でもとくに疲労回復に重要な役割を担っているのがビタミンB群です。とくにビタミンB1は疲労回復効果で知られていますが、これらのビタミンB群には摂取した栄養をエネルギーに変える働きが備わっているのです。

 

ですからたんぱく質やアミノ酸といったエネルギー源を一生懸命摂取してもビタミンB群が不足していると十分にエネルギーに変換されないため、疲労回復効果や滋養強壮効果が十分に期待できないことになります。

 

具体的にはビタミンB1は糖質、B2は脂質、B6とB12はたんぱく質をエネルギーに変換する働きを持っています。

 

皮膚や粘膜、神経を正常に働かせるうえでも大事な役割を担っているので必ず不足のないよう摂取を心がけましょう。

 

注意したいのはビタミンといっても野菜にはあまり含まれておらず、レバーや魚、貝類、うなぎ、牛乳、大豆製品などに多く含まれている点です。

 

肉類ばかりを摂取すると栄養バランスが偏ってしまうのでできるだけ幅広い食材から摂取していく工夫が欲しいところです。

よく知られるビタミンCは疲労回復のほかに免疫力強化やストレス耐性のアップなども期待できる

それからビタミンC。老化予防に役立つ成分で女性の間で有名ですが、疲労回復においても非常に大きな役割を担っています。

 

老化を防ぐ抗酸化作用で若々しい体を維持すれば当然疲労の回復力も維持できますし、免疫力を強化する働きもあるので心身両面へのストレス耐性を高める働きもあります。

 

逆に言うと人間はストレスを感じるとどんどんビタミンCを消費していくため、日ごろから適度に摂取していくことが求められます。

 

このビタミンは体内では生成されず必ず外から補い続ける必要があるので日々の食生活での摂取を意識しましょう。

 

レモンに多く含まれていることで有名ですが、ほかにはじゃがいもやイチゴ、ブロッコリーなどでも補うことができます。

 

クエン酸と併せて摂取すると相乗効果も期待できるので食生活やサプリメントの組み合わせも工夫してみるとよいでしょう。

 

ほかには同じく老化予防の抗酸化作用に優れたビタミンEなども疲労回復に取り入れたいビタミン類です。疲労を蓄積させにくい健康で若々しい体作りを目指す上でもビタミンは不足しないよう心がけましょう。

疲労回復に役立つアミノ酸

アミノ酸はたんぱく質の原材料で健康維持に欠かせない成分

アミノ酸はもっとも注目されている疲労回復成分といってもよいでしょう。スポーツを行う方向けのアミノ酸配合のドリンクがさまざまなメーカーから発売されており、日ごろ運動を行う方にとってはすっかりおなじみの存在といえます(参考:疲労回復と黒酢サプリ)。

 

また運動をしない方でも疲れたときにアミノ酸の摂取を心がけている方が増えていると言われます。何しろスポーツドリンクのほか毎日の食事でも手軽に摂取できる点が魅力です。
このアミノ酸はたんぱく質の原材料です。もともと人間の体内に存在しており、筋肉、皮膚、内臓など体のあらゆる場所といってもいいくらい広い範囲に含まれ、健康維持に役立っています。

 

そのため疲労回復に役立つというよりは不足すると健康に問題をきたしてしまう成分といってもよいでしょう。

 

たんぱく質と同様にエネルギーの生成に関わるため不足すると疲れやすく、また力がなかなか出せない状況になってしまいます。さらに疲労を感じたときに疲労物質の乳酸の発生を抑制する働きもあります。

 

この乳酸は疲労を感じた後に正常に排出されればよいのですが、そのまま体内に蓄積してしまうとなかなか疲れが抜けず、慢性的な疲労に悩まされてしまうようになります。

 

適度な運動やクエン酸の摂取などで排出を促すことができますが、アミノ酸は発生そのものを抑制することができるのです。

体内への吸収がスムーズなのでたんぱく質そのものよりも高い効果が期待できる

また筋肉の原材料となるわけですが、たんぱく質そのものを摂取するよりもアミノ酸を摂取したほうが体内への吸収がスムーズなので高い効果が期待できるといわれています。

 

激しい運動を行った後に筋肉が損傷を受けて疲労を感じている際にはたんぱく質よりもアミノ酸を摂取した方が速やかな疲労回復が期待できるのです。スポーツドリンクによく配合されるようになったのもこの点が大きな原因です。

 

さらに美容とも関わってくる点ですが、新陳代謝を促すことで若々しい体を維持する働きもあります。体の老化によって疲労が蓄積しやすくなってきた方にとっては美容と健康両面で役立ってくれる成分となるでしょう。

 

このアミノ酸にはいくつかの種類があり、そのうち9種類は体内では生成できないためつねに外から補い続ける必要がある必須アミノ酸と呼ばれています。

 

それだけに日々の生活の中で必要な分をしっかり摂取できる環境づくりが求められます。

 

ドリンクはもちろん、日々の食生活でもうまく摂取できるよう食生活を工夫してみましょう。牛乳や大豆類、お米など、和食を重視した食生活だとバランスよく幅広いアミノ酸を摂取しやすいので心がけてみてはいかがでしょうか。

疲労回復に役立つカルシウムやたんぱく質

直接疲労回復に役立つというよりは疲労が蓄積しにくい体の土台作りに欠かせない成分

疲労回復に役立つ成分としてあまり取り上げられる機会がないのがカルシウムとたんぱく質です。

 

どちらかというとカルシウムは骨を丈夫にするため、たんぱく質は筋肉を強化するために役立つ成分というイメージが強いものですが、どちらも疲労回復と深く関わっています。

 

カルシウムが骨を丈夫にする理由は摂取した分のほとんどが骨に蓄えられるからです。骨が丈夫でなければ骨折などのリスクを抱えるだけでなく、疲れやすい体になってしまう面もあります。

 

また、カルシウムは血液や筋肉が正常に機能するために必要なため、不足していると骨から溶け出して補給される形となります。

 

ですからカルシウムが十分に補えていないと血液や筋肉の働きが低下するうえに骨がもろくなるという二重のマイナスを抱えてしまうことになるわけです。

 

摂取することで直接疲労回復に役立つというよりは疲労が蓄積しにくい体の土台作りに欠かせない成分ということになるでしょうか。

 

なお、カルシウムといえばマグネシウムとセットで摂取が推奨される成分ですが、マグネシウムはエネルギー代謝を促すことで疲労回復に役立つ成分です。

 

ただマグネシウムだけを大量に摂取するのではなく、カルシウムと併せてバランスよく摂取しないと血行が悪化するなどの問題を抱える恐れがあります。

 

そのためカルシウムとマグネシウムをうまく摂取していくことも疲労回復の大事なポイントといえます。カルシウムはおなじみ牛乳、ヨーグルトなどの乳製品のほか小松菜、豆腐、ひじき、わかめ、緑黄色野菜に多く含まれています。マグネシウムはナッツ類、ひじき、わかめ、緑黄色野菜、ゴマ、ほうれん草などに含まれています。

細胞の修復機能をアップさせるたんぱく質は不足すると代謝低下の恐れが

一方たんぱく質はアミノ酸と同じくエネルギーの源です。

 

筋トレを行った後にプロテインを摂取するとよいと言われるのはたんぱく質を摂取することで負荷によって損傷を受けた細胞の修復を促す働きが得られるからです。

 

その際には単に修復して疲労を回復させるだけでなく、筋肉の量を増やす働きもあるのでトレーニングの効果をアップさせるうえでも非常に重要な意味を持ちます。

 

その一方たんぱく質は太るイメージが強いため、女性を中心に日ごろ摂取が避けられてしまいがち。

 

それが疲労を蓄積しやすい体を作ってしまっているだけでなく、代謝を低下させることでかえって太りやすい体にしてしまっている面もあるので注意しましょう。

 

たんぱく質に関しては肉類ばかりで摂取すると血液がドロドロになって動脈硬化のリスクを抱える恐れがあるので大豆や魚などでうまく補う工夫も必要です。

 

そのためにも食生活の見直しも含めた摂取環境の充実が求められるでしょう。

疲労回復におすすめの食材や料理

クエン酸が多く含まれるすっぱい食材は積極的に料理に取り入れたい

疲労回復の基本は休息と食事です。そしてこの2つは密接に関わっているだけに両方をうまく充実させなければなりません。

 

疲労回復を促す成分をしっかり摂取できていなければいくら休息をとっても十分な効果が期待できませんから、健康の土台となる食生活の充実が大前提ともいえるのです。

 

そんな疲労回復におすすめの食材ではまずクエン酸が含まれているすっぱい食べものが挙げられます。

 

疲労によって損傷を受けた細胞の修復を促すエネルギーを作り出す「クエン酸サイクル」をうまく機能させるためにもレモンやイチゴ、梅干などの食材をうまく取り入れていきましょう。

 

料理に取り入れるのが少し難しい食材が多いため、酸味を出すためにレモンを振り掛けるといった工夫も欲しいところです。

 

それからたんぱく質とアミノ酸をいかにうまく摂りいれていくことができるか。この2つは肉類に多く含まれていることが知られていますが、あまり肉類ばかりを食べると今度は血液がドロドロになって高血圧や動脈硬化の原因になってしまう恐れがあります。

 

肉類だけでなく大豆や魚からもうまく取り入れていくよう献立を工夫しましょう。肉類で摂取する場合にはレバーや鶏肉などビタミンB群も合わせて摂取できる食材がお勧めです。乳製品もうまくとりいれてみましょう。

好みは分かれるがニンニクやレバニラは疲労回復に大いに役立つ料理

疲労回復にお勧めの食材といえば外せないのがにんにくです。

 

この食材に含まれているアリシンという成分には非常に優れた疲労回復効果が備わっているほか、生活習慣病やがん予防にも役立つといわれており、日々の疲労・健康対策にピッタリの食材です。

 

ただ臭いが気になるという方も多くなかなか日々の生活で摂りいれていくのが難しい面もあるようです。

 

スープなど風味のクセがあまり気にならない料理方法でうまく摂取していきましょう。

 

レバニラ炒めも疲労回復にお勧めの定番のメニューです。ニラにもにんにくと同じアリシンが含まれているので疲労回復に非常に役立つほか、レバーにはビタミンB群が豊富なので相乗効果も期待できます。

 

レバーも好き嫌いが分かれやすい食材ですが夏場の疲れやすい時期には疲労対策の心強い味方となってくれるはずです。

 

それからビタミンB群といえばうなぎ。こちらはあまり好き嫌いもなく誰でも食べることができるので忙しい時期、疲れがたまりやすい環境のときに食べる習慣をつけてみましょう。

 

このように疲労回復に役立つ成分を日々の食生活の中でいかにうまく取り入れていくことができるかが疲労対策の大事な鍵となります。

 

少し風味にクセがある食材が多いのでいかにおいしく食べられるよう調理方法や食材の組み合わせを工夫できるかも大事なポイントとなりそうです。

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